2008年10月31日

天然皮革の種類と特徴


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靴の素材として求められる柔軟性、耐久性、通気性、加工性など、一つ一つの特徴だけをとれば、皮革の他にもいろいろな素材が人間の手によって開発され優れた素材もありますが、すべての特徴をバランスよく持っている素材は他にはありません。

皮革は靴の素材として最も優れた素材といえます。 動物から剥ぎ取ったものは皮、なめしという作業をして始めて革になります。

なめしとは、皮のコラーゲン繊維と各種の化合物を結合させ、腐ったり、変質しないように変化させる作業を言います。

なめしをした後、染色や各種加工をして、革製品の材料として出荷されてゆきます。

皮革の種類によってそれぞれの特徴があり、さまざまな加工が施されています。








素材による分類





牛  

流通量が多く入手しやすいためにさまざまな商品に使われています。革靴では、その大部分が牛革で作られていると言っても良いくらい、多く使用されている素材です。それだけに牛革は年齢や部位、雄雌等でさらに細かく分類されて、利用されています。

 

牛革の分類



カーフ   生後6ヶ月未満の子牛の皮革で、牛革の中で最もきめが細かく、しなやかで美しい艶を持っています。比較的薄く、高級婦人靴に使用されます。当店でも、パンプスや外反母趾の方の婦人靴などに多く使用しています。



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キップ  生後6ヶ月から2年未満の中牛の皮革で、中でも1年未満のものはカーフに準じてきめ細かく、しなやかです。カーフ同様、高級婦人靴に使用されたり、薄手の高級紳士靴にも使用されます。 生後2年未満のものでも十分にしなやかで滑らかな肌を持っています。厚みがあるため、高級紳士靴に使用されます。 ちなみに、欧州ではキップという分類がなく、このクラスまでカーフと呼んでいるようです。イタリアンカーフなどで厚みがある皮革はこのクラスとなります。



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成牛 2歳以上の牛革で、最も多く利用されている、スタンダードな牛革です。 大人の牛ですから、厚みがありますが、キメは荒く、銀面(革の表面)をきれいに見せるためにいろいろな加工をして、傷やキメの粗さを隠す工夫をしてあるものが多くあります。(ガラス張り、シュリンク、型押し、オイルレザーなど) カーフ、キップに比べれば、比較的安価ですが、元の素材や加工方法により多種多様な製品があり、一概には言えません。 通常、市販靴では、天然牛皮革といえば、このクラスになります。 当店でも、しっかりした厚みのある靴に使用します。



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豚  

やわらかく摩擦耐久性に優れているため、主に裏革に使用されます。 3つの毛穴が規則正しく並んでいるのが特徴です。カジュアルな靴や、中敷にも多く使用されます。



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馬  

靴用としては、おしりの部分をコードバンと言い、厚く緻密な繊維質を持っているので、摩擦耐久性に優れ、使い込むほどに、独特な味のある艶が出ます。反面、裂けやすいという特徴があるため、薄くしたり、繊細な加工をした靴には向きません、また、硬く厚みがあるので、釣り込み作業が困難で、手作り靴の場合は、経験が浅いと扱いにくい素材です。採れる範囲が少なく、貴重なため、当然高価です。高級紳士靴に使用されています。 他の部位はやわらかく滑らかな特徴を持ち、高級靴の裏革や中敷に使用されることがあります。



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ダチョウ
(オーストリッチ)

羽を抜いた後の特徴的な凸凹があり、超高級な素材として、靴やハンドバック、財布などに珍重されています。



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カンガルー
  

薄く、軽く、丈夫でしなやかなため、野球のスパイクシューズなど、スポーツ靴や高級婦人靴に多く使用されます。野生動物のため細かな傷が多くあります。流通量は少なく、高価な素材です。



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爬虫類その他  

トカゲ、蛇、ワニなど、表面の特徴が面白い素材ですが、高価で加工も難しく、靴などの製品となっても、当然高価なものになります。 最近では、魚類やカエルなど、さまざまな皮革があるようです。部分的な使い方をすると面白い靴ができます。



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加工による分類



ぎん付き(本染め)

なめし、染色をした、天然皮革を象徴するスタンダードな仕上げの革です。天然皮革本来の柔軟性、肌さわりなどを生かした仕上げの方法です。



ガラス張り
 

成牛皮をなめし、ガラス板などに貼り付けて乾燥させ、表面をキレイにバフ、塗装仕上げした革です。成牛革表面の傷やきめの粗さと言った欠点を隠し、均一な革になりますが、皮革本来の肌は失われます。安価な製品に多く使用されます。 オイルレザー なめしの仕上げ段階などで、油分を加えて、しっとりしたぬめり感を持たせた革です、比較的水に強い性質がありますが、油分の補給が必要です。



起毛革 

革の表面をサンドペーパーでけば立たせた革で、ヌバック、スエード、ベロア、など起毛の細かさ等によって、分かれてます。バックスキンと言う言い方をすることもありますが、本来のバックスキンの意味は牡鹿の革のことで、起毛革=バックスキンは間違いです。



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エナメル 

革の表面に樹脂塗装等をして、光沢ある艶を出した革です、製造工程に手間がかかるようで、最近では製造するメーカーが少ないようです。



揉み革  

革を揉んで肌にシボをつけた皮革



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シュリンクレザー  

薬品を使い、表面を縮ませてシボをつけた皮革



型押し 

加熱した型板で高圧プレスして、型をつけた皮革、トカゲやワニなど、さまざまな模様があります。



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メッシュ  

細く裁断した革を編み上げて織物状にしたものや、細かく穴を開けた皮革



撥水レザー  

撥水加工された皮革、撥水材を内部まで染み込ませたものから、表面に散布したものなど、効果はさまざまです。




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